日本にゴルフブームを巻き起こしたコースが東京五輪の競技会場に

第32回東京オリンピックは7月23日(金)に開会式を迎えますが、ゴルフ競技の日程は男子の第1ラウンドが7月29日(木)から始まり、8月1日(日)まで、その後に女子の第1ラウンドが8月4日(水)からで8月7日(土)までの日程で行われます。

会場は埼玉県川越市にある霞ヶ関カンツリー倶楽部です。1929年開場の歴史があるゴルフ場で、日本で最初のゴルフブームとなるきっかけとなった1957年に当時のカナダカップの会場となりました。

現在のワールドカップの前身で、カナダカップと名付けられたのはアメリカとカナダの友好関係を良好にする目的とされています。

霞ヶ関カンツリー倶楽部は東と西の36ホールから成り、オリンピック会場となるのは東コースで、1957年に行われた第5回カナダカップも東コースで開催されています。

日本で初めて行われたゴルフの国際大会で、ゴルフトーナメントが日本で初めてテレビ中継されたこともあり、多くの国民が注目する事になりました。

霞ヶ関カンツリー倶楽部の資料によりますと、その後の昭和35年には年間来場者が7万2600名で、その内の3万5400人がビジターとのことです。

ビジター料金が高額な名門コースに多くのビジターが訪れた事の驚きと、ゴルフがブームになる時代背景だったことが判ります。

現在でも、36ホールのゴルフ場で7万人を超えるコースは少ないのが現状ですから、今のゴルフブームはプチブームと言えるでしょう。

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63年前の再来なるか?!

30カ国から60名の選手が参加したカナダカップはアメリカ代表がPGAツアー82勝のサム・スニード選手、当時スニード選手のピークは過ぎていますが、アメリカの第1人者であることには間違いありません。

また、南アフリカ代表にはその年にPGAツアーデビューしたゲーリー・プレーヤー選手も参戦しています。日本チームは共に日本オープンを3度制している中村寅吉プロと小野光一プロのペアが参戦!

初日はアメリカが首位となりますが、2日目に日本がトップに立つとトップを譲ることなく、4日間72ホールを終え、2位のアメリカに9打差をつけて優勝

中村寅吉プロは個人戦でも優勝の快挙で日本にゴルフブームを巻き起こしました。

当時の霞ヶ関カンツリー倶楽部のグリーンは高麗芝、外国選手は経験のない強い芝目の高麗芝に手を焼いたようです。

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日本人女性キャディも活躍

日本で初めて行われたゴルフの国際大会で、世界中に注目されましたが、違う視点でも話題となりました。

日本の若い女性キャディが献身的に働く姿が、国際的に話題となり、当初は女性キャディが付くことを断っていたサム・スニード選手も最後には『キャディバックに入れてアメリカに連れて帰りたい』と言わせたほどの逸話が残っているそうです。

女性キャディ

今回の東京オリンピックは、残念ながら1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)の無観客開催が決定された事で、ゴルフの開場となる霞ヶ関カンツリー倶楽部は埼玉県ですから、現地で観戦することが出来ません。

霞ヶ関カンツリー倶楽部の公式サイトでは、「霞のグランドコンディション」としてLIVE映像を配信してますので、オリンピックに向けての準備風景など見る事ができます。

霞のグランドコンディション
https://www.kasumigasekicc.or.jp/groundCondition (外部サイト)

オリンピックが開催される東コースは今年の3月末からクローズとなっており、オリンピック期間になれば西コースのホールを練習ホールとするそうです。

近年スロープレーがゴルフ場では問題視されていますが、霞ヶ関カンツリー倶楽部のメンバーさんによると、4名の歩きプレーでハーフ1時間50分では遅いとの話しです。

また、ディボットができれば、キャディさんから砂の入ったカップを手渡されるそうです。

そんな伝統の霞ヶ関カンツリー倶楽部で開催される、今回の東京オリンピックはどんな大会になるのか?その見所は? 次回「後編」で解説します。

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