生活様式を変えてしまうほどの影響力を与えている新型コロナウィルスですが、当然ながらゴルフ環境も変わりつつあります。
企業内のコンペなどのイベント自粛は今も続いており、ゴルフ場が実施する月例杯など行っている俱楽部は多いと思いますが、他俱楽部との交流でもある俱楽部対抗戦や、アマチュアの試合も殆どが中止となっています。アマチュアでも競技志向のゴルファーにとっては、何とも物足らないシーズンとなっています。
東京などの都心ではリモートワークを実施する企業が増え、自宅にいながら仕事から普段の生活まで完結してしまう状況が続いています。人があまり出歩かなくなり買い物だけではなく、スポーツクラブに行くより自宅でトレーニングや映画館で映画を見るより、動画配信サービスにて自宅で鑑賞、料理をする人も増え料理動画なども人気となっているようです。
通販などを取り扱う企業の業績は好調で、実店舗だけの経営の個人商店などは経営を圧迫され倒産などが相次いでいます。
出不精には都合の良い世の中へ変わっていくのか、活発に人が移動する状態に戻るのかは現時点では誰もわからないと思います。
テレビやパソコン画面の前に居る時間が増え、定額動画配信サービスは人気で、映画やドラマだけではなくスポーツ中継も自宅観戦が主流になるかもしれません。有名なスポーツ選手がYouTubeなどの動画配信を使ってトレーニング方法などを紹介する動画が人気を呼んでいるようです。
元来スポーツ選手などはプライベートを公開することはなく、遠い存在であったのがスマートフォンで手軽に見れ、身近な存在となっていくのかもしれません。タイガー・ウッズ選手が、カートでセルフプレーする様子を動画配信している事も話題となっています。
無観客試合が続くプロトーナメント
トーナメント観戦マニアは物足らない状況が続いていますが、ゴルフツアーの本場アメリカでは男子ツアーが本格始動し、先週はWGCフェデックスセントジュード招待が開催され、今週は全米プロゴルフ選手権とビックイベントが続きます。
今シーズンメジャーは全英オープンが中止となり、マスターズは11月に移動。初メジャーと言うことで注目されていますが、無観客試合で行われ、全米オープンも無観客で行われることが決定しています。
なんとも寂しい限りですが、出場する選手はどんな心境なのでしょうか。
メジャー大会といえば、ギャラリー数も多くコース設定だけではなく、ギャラリースタンドやギャラリーを想定してコースセッティングを行いますので、ギャラリーの居ないコースでのプレーは選手もかなり違和感を感じるのではないでしょうか。
テレビ画面で見ていてもギャラリーの居ないトーナメント映像はなんとも味気ないですし、他のスポーツとは違いゴルフの場合は大きな音や声で常に応援しているわけではありませんが、掛け声や溜息、拍手などで盛り上がる場面は多くありますし、ギャラリーが一体となって盛り上がるシーンを見ますと、あの場所で雰囲気を感じたいと思うこともあります。
スポーツ観戦は現場でなくともスポーツバーなどで、不特定多数の人々と共にアルコールを飲みながら場の雰囲気を楽しみ、知らない人とも贔屓する側を応援することで意気投合し盛り上がることがありましたが、今後はそのような場は失われてしまうのでしょうか。
静岡県ゴルフ場協会からの休業要請解除による当ゴルフ場の対応|お知らせ
他のスポーツでも無観客試合が続く
日本のプロ野球、Jリーグなども無観客試合で開幕を迎え、色々な工夫をしながら盛り上げる方法を模索しているようです。海外ではMLBやサッカーのプレミアリーグ、ラ・リーガなどはバーチャルで観客を映し出したり、応援音声を流すなどの工夫をしています。
テニスでは既に開催中止となったウィンブルドン選手権、8月末に開催予定となっている全米オープンも無観客で行われる予定となっており、全仏オープンも9月か10月への延期が決まっています。
20万から30万人の観客動員がある、F1グランプリでも無観客レースが続いており、ルマン24時間レースも6月開催から9月開催へ延期となりました。開催される予定であった6月13日には、バーチャル・ルマン24時間レースが行われ、本来のルマンに参加する選手やF1選手も参加するなど、バーチャルとは言えモータースポーツファンには嬉しいイベントとなりました。
プロゴルフツアーでは、今シーズン初メジャー大会の全米プロゴルフ選手権が開催されましたが、メジャー大会の場合はチケットだけではなく関連グッズなどの収益も大きいですから、収益構造が変わってしまう可能性があり、今後の運営のあり方も考えなくてはならないでしょう。
アーノルド・パーマーインビテーショナルを最後に中止が続いていたPGAツアーですが、数少ない試合でワールドランキングNo.1が試合ごとに変動するような状況となっています。シーズン前はローリー・マキロイ選手が、ツアー選手権で5年ぶりにNo.1に返り咲いていましたが、7月に行われたザ・メモリアルトーナメントで勝利したジョン・ラーム選手がスペイン人として故セベ・バレステロス氏以来2人目となるNo.1となりました。
しかし、先週行われたWGCフェデックスセントジュードではジャスティン・トーマス選手が勝ったことでNo.1が入れ替わりトップ3は差が少ないですから、結果次第では毎試合入れ替わる可能性もあります。
スポーツ中継を楽しみにしているファンにとっては物足らない日々が続いていますが、一日も早く普段の生活に戻れることを祈るばかりです。